ISSN 1349-970X 鍼灸手技療法教育 Education of Acupuncture and Manual Therapy 第10回 10周年記念大会 報告集 第9巻 Vol.9 日本鍼灸手技療法教育研究会 発行 2013年3月  Mar.2013 ---------------------[End of Page ]--------------------- 目次 第10回 日本鍼灸手技療法教育研究会  設立10周年記念大会 【テーマ】 あはき教育を考える「教育と評価」 【サブテーマ】 「教授法基礎と良質な試験問題作成法」 【日時】 平成24年12月1日(土) 【場所】 筑波大学東京キャンパス文京校舎 巻頭言「設立10周年記念大会を終えて」 緒方 昭広・・・・・・1 ワークショップ「良い試験問題の作り方」 奈良 信雄・・・・・・2  講師紹介  抄録  パワーポイント資料 各班発表用パワーポイント資料 シンポジウム 専門基礎科目の教授法発表 解剖学 「能動的な授業参加を促す授業実践〜盲学校における解剖学の授業を通じて〜」 工藤 滋・・・・・・13  抄録  パワーポイント資料 「解剖学における教授法の実際〜筋学総論について」 森 優也・・・・・・18  抄録  パワーポイント資料 臨床医学各論 「臨床医学各論における触察模型を活用した指導〜腰痛の主要原因を中心に〜」 長ア 龍樹・・・・・21  抄録  パワーポイント資料 「わかりやすい授業の教授方法〜導入10分の工夫〜 貧血および鉄欠乏性貧血について」 伊藤  奨・・・・・26  抄録  パワーポイント資料 第10回 学術大会 アンケート結果 ・・・・・・30 第10回 総会 議事録 ・・・・・・37 ---------------------[End of Page ]--------------------- 巻頭言 設立10周年記念大会を終えて 日本鍼灸手技教育研究会 会長 緒方 昭広 日本鍼灸手技教育研究会の前史は、平成14年7月にあはき教育研究懇話会として発足しました。この懇話会はあはき教育(鍼灸手技教育)を担う日本を代表する2団体、日本理療科教員連盟と東洋療法学校協会加盟校が、その教育に関して抱える諸問題に対してお互いに話し合い、解決策を導き、引いては日本におけるあはき教育ならびに専門職としてのあはき師を養成することを目指して結成されたものと解釈しております。 本年は、大会のあり方を役員会で検討する中で、なかなか良いアイデアが出ないときに、設立10周年を祈念した大会にしてはどうかという案が提出され、両団体の役員全員が賛同する中会議決定されました。開催日は平成24年12月1日(土)、場所を筑波大学東京キャンパス(理療科教員養成施設)お借りすることとなりました。 その後は大会に相応しい内容の具体的なアイデアが次々と出され、内容として充実したものになったと考えています。役員並びに準備に当たれた全員の方々に敬意を表し心から感謝申し上げます。テーマは「あはき教育を考えるー教育と評価」、サブテーマとして「教授法基礎と良質な試験問題作成法」と題され、東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センターの奈良信雄教授をお迎えし、「良い試験問題の作り方」をテーマに参加型ワークショップを企画して頂くことになりました。当日は奈良先生のご講演の後、米田先生のマネージメントで、参加者が小グループに分かれ、良い問題として作成した問題について、グループ代表が作成に至る経過を述べ、奈良先生に作成問題について評価の丁寧なコメントを頂き、貴重な体験を共有したと考えています。また午後の部には、シンポジウムが準備され、[解剖学]と「臨床医学各論」について、両団体から各科目について合計4名のシンポジストを出して発表頂きました。盲学校(特別支援学校)における教授法の例、専門学校での教授法の例を発表頂いたことにより、会場の参加者の多くが新しい発見や参考となる教授法を学ぶ有意義な機会となりました。  今後の大会の内容においても、今回の10周年記念大会を参考にしながら、常に現場での様々な課題(教授法、学生対応、教育力の向上、学習困難者の対応、理解できる授業など)、をブラッシュアップし、両団体の教員で日本における良質なあはき師養成を考える会にしていくことが必要と考えられます。また日本を代表するあはき師養成の教育者であることを常に肝に銘じ、教壇にたって指導することが肝要と考えます。皆様のご協力ご支援、ならびにご指導を御願いします。 ---------------------[End of Page ]--------------------- ワークショップ 「良い試験問題の作り方」 講師紹介 奈良 信雄(なら・のぶお)先生 略歴 1950年 高松市生まれ 1968年 高松高校卒業 1975年 東京医科歯科大学医学部卒業 1975年 東京医科歯科大学医学部附属病院第一内科入局 1978年 放射線医学総合研究所 1983年 カナダ国トロント大学オンタリオ癌研究所研究員 1994年 東京医科歯科大学医学部教授 1999年 東京医科歯科大学大学院教授 現在 東京医科歯科大学 医歯学教育システム研究センター  センター長、教授 (併任)大学院医歯学総合研究科臨床検査医学分野教授 専門 内科学、血液病学、臨床検査医学 著書 1 医学書関係  内科診断学(医学書院)  臨床研修イラストレイテッド(羊土社)  薬の処方ハンドブック(羊土社)  遺伝子/染色体検査学(医歯薬出版)  臨床血液学(医歯薬出版)  その他多数 2 一般啓蒙書  地獄の沙汰も医者しだい(集英社)  にこにこ病院読本(インターメディカル社)  名医があかす病気のたどりかた事典(講談社ソフィアブックス)  病気がわかる自己診断早わかり事典(主婦と生活社)  病気の自己診断(東京書籍)  これで分かる病院の検査(講談社ブルーバックス)  病院の検査がわかる本(講談社健康ライブラリー)  病院検査のここが知りたい(羊土社科学ブックス)  病院の検査の意外な落し穴がわかる本(講談社ソフィアブックス)  病院の検査と検査値がわかる本(日東書院)  白血病を治すーここまで進んだガン治療(講談社ブルーバックス)  ガン検診 賢い受け方(講談社健康ライブラリー)  遺伝子診断で何ができるか(講談社ブルーバックス) ---------------------[End of Page ]--------------------- 抄録 「良い試験問題の作り方」 東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター   奈良 信雄  試験は知識を測定するのに有用である。また、試験を実施することによって受験生の勉学意欲を高め、知識を整理するのにも役立つ。試験には、筆記試験、面接試験、実技試験などさまざまな方式があるが、主として受験生の知識を問うには効率性からも鑑みて筆記試験が行われる。  筆記試験の公正を担保する上では、論述形式を中心とした主観的な試験よりも、多選択肢問題を中心とした客観試験が望ましい。客観試験では、誰がいつ採点しても同じ結果が得られ、公正であると言える。ただし、多選択肢形式の問題では、問題の質を良くしておかないと、当てずっぽうで解答ができたり、優秀な受験生が却って間違えるような事態も生じうる。  良質な試験問題を作成するには、いくつか注意しておくべき事項がある。その試験で問うべき知識以外の要素で受験生を悩ませるような問題は好ましくない。このため、あまりに設問文が長すぎて出題者の意図が分かりにくかったり、選択肢に意味不明な記載があったりしてはならない。正解肢以外が明らかな誤答肢の場合にも、易しすぎる問題となって、受験者の知識を的確に問うには相応しくない。設問文と解答肢が二重否定になっていたり、二律背反の選択肢も避けるべきである。  試験の目的にかなった正答率が得られ、かつ識別指数が適切である問題が良質の問題とされる。  本研究会では、良質の試験問題を作成するに当たっての留意事項をまず解説し、その後出席者が作題した問題を参加者が互いにブラッシュアップするワークショップを実施したい。自分自身が作題した問題では気づかなかった点を他者が気づくことは多い。互いの問題をブラッシュアップすることで、作題技術の向上が期待できる。  ぜひワークショップの成果をそれぞれの試験の作題に活用し、教育効果を高めていただきたい。 ---------------------[End of Page ]--------------------- パワーポイント [Page1] よりよい試験問題の作り方 東京医科歯科大学医歯学教育システム 研究センター 奈良信雄 [Page2] ワークショップの時間配分 10:00〜10:30 問題作成の留意事項説明 10:30〜11:50 グループ討論 参加者が全員参加し、問題の質を向上させる。   各問題を8〜10分でブラッシュアップ。 11:50〜12:10 PPT作成 代表的なブラッシュアップ例を1題選択し、ブラッシュアップの前後をパワーポイントに入力する。 12:10〜13:00 全体討論 各グループから各1題につき、ブラッシュアップ内容を解説。問題作成法を全員が共有する。 [Page3] “Teaching” without “Testing” is like “Cooking” without “Tasting”. Examination drives education. [Page4] 客観試験 特徴:出題時に正解が決定している      採点者間のバラツキがない 適している領域: ○知識 ×態度 ×技能 問題作成で留意すること: ・少数大課題方式でなく、細目積み上げ方式 ・設問から解答までの思考距離を開けない。 ・能力要素以外の因子を排除するために出題形式を統一する。 ・当て推量防止には問題数を多くする。 [Page5] 客観試験の形式と用いられる言葉 形式 説明文 (症例説明、図・画像等) …なくてもよい。 設問文 選択肢  1正解肢、3誤答肢 正解肢:他の選択肢に比し、より正しい(one-best) [Page6] 客観試験問題の形式 日本の各県には一つずつ県庁がある。(説明文) 県庁所在地はどれか。(設問文)  A.熊谷市(誤答肢)  B.上越市(誤答肢)  C.花巻市(誤答肢)  D.横浜市(正答肢) A,B,C=distracter 絶対的に正しい事柄だけを正答にする必要はない。 他のDistracterと比べてbetterなら正答となりうる。 Distracterと正答との距離が離れると易しい。  (東京都、旭町、日の出村、メルボルン・・・・・・) [Page7] 客観試験問題の良否の判定 難易度(正解率)    P=正解者数/総数 P=0.60〜0.65  望ましい P=0.2  当て推量(5選択肢の場合) P<0.1  欠陥問題(欠陥受験者?) 識別指数(Ψ)  1≧Ψ≧−1 試験の個々問題が、全体の成績上位のものと下位のものとを判別する性質を示す。 Ψ>0.5        良い問題であるが、まれ 0.49≧Ψ>0.15 まあ良い〜適当    0.15>Ψ  質的に問題がある [Page8] 客観試験問題の良否の判定 (難易度と識別指数) Key Validation 正解率が低く、識別指数も低い問題: 内容の妥当性や問題表現を検討する必要がある。採点から除外。 正解率が低く、識別指数は適当な問題: 上位グループと最上位グループを識別することが難しい問題。除外するかしないかは、試験の目的によっても異なる。 [Page9] 好ましくない問題の例 ミトコンドリアについて誤っているのはどれか。 正解とした学生数 A 外膜と内膜の二重の膜に包まれている。6 B クリステと呼ばれるヒダ構造により活発な物質輸送を行っている。16 C 酸化的リン酸化が行われている。11 D 細胞種によって大きく異なる形態を示す。118 E 固有の遺伝物質を含んでいる。6 正解:B、正解率10.19%、識別指数0.10 [Page10] 好ましくない問題の例 ラクナ梗塞あるいはその多発によって通常おこらない症状はどれか。 正解とした学生数  A 片麻痺 65 B 感覚障害 44 C 失語 26  D 認知障害 46  E 構語障害 85 正解:C、    正解率9.70%、識別指数−0.25 [Page11] 比較的良い問題 経口感染によって伝播するのはどれか。  A.ロタウイルス  B.C型肝炎ウイルス  C.日本脳炎ウイルス  D.単純ヘルペスウイルス  E.風疹ウイルス    正解:A、正解率52.1%、識別指数0.52 [Page12] 良い問題 肝性昏睡で上昇している臨床検査項目はどれか。  A.空腹時血糖  B.血小板数  C.アンモニア  D.K+  E.アルブミン   正解:C、正解率76.3%、識別指数0.51 [Page13] 問題作成上の注意 1.国家試験出題基準に合った問題とする。 2.難易度をあん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師に求められる内容にする。 3.内容を盛り込み過ぎない。 4.設問文・選択肢の表現・用語を作問マニュアルに合わせる。 5.1つの選択肢に複数の項目を入れない。 [Page14] 問題作成上の注意(続) 6.選択肢の順番に規則性をもたせる。 7.選択肢の文章が長すぎないようにする。 8.最終的に正答肢は1つであることを確認。 9.適正度に配慮がなされているかを確認。 10.設問文の否定部分にアンダーラインを。    否定設問では選択肢を否定形にしない。 [Page15] 設問文での注意 「正しいのはどれか」、「正しい記述はどれか」、「・・・はどれか」、「組合せで正しいのはどれか」など (正しいものはどれか。→ 正しいのはどれか。) (「1つ選べ」は不要) 設問文に否定形を使うときはアンダーライン  「誤っている」「含まれない」「使用されない」  「合併症でない」「領域にない」など  「次のうち」や「下記の」は不要 [Page16] 選択肢での注意 設問文が否定形のときは、選択肢を否定形にしない。(二重否定を避ける) すべて対等の重み、同一範疇の事象 「もっともらしい」もので  例)牛、馬、桜、羊 長過ぎず、4肢ともだいたい同じ長さで 1つの選択肢中に2つ以上の内容を含めない。 論理的な順序にする。   e.g.数:2,3,5、 部位:頭側 → 尾側 二律背反の関係にある選択肢のペアを含まない。 4つの選択肢は文法的に統一(時制の一致等)。 適正度を再検討する。 [Page17] その他注意したい点 「引っかけ」や「落とし穴」問題でなく。 「A.・・・である」、「B.・・・でない」、「C.・・・である」、「D.・・・である」、「E.・・・である」  という選択肢でBが正解は望ましくない。 選択肢の共通語句は設問文にまとめる。  「A.糖尿病の××は○○である」、「B.糖尿病の△△は□□である」、 「C.糖尿病の▲▲は●●である」・・・・ 設問文で「糖尿病について正しいのはどれか」とまとめる。 「一週間」→「1週間」、「三日目」→「3日目」 選択肢が単語で終わるときは「。」をつけない。 [Page18] ブラッシュアップ例:修正前 副腎について正しい記述はどれか。 1.髄質からアルドステロンが分泌される 2.皮質は腹膜上皮に由来する 3.副腎には間膜がある 4.副腎からのホルモンは門脈に分泌される 選択肢がバラバラ。ホルモン分泌、解剖、発生など異質のことを聞いている。選択肢の長さが不揃い。文なのに句点もない。 [Page19] ブラッシュアップ例:修正後 副腎髄質から分泌されるホルモンはどれか。 1.アドレナリン 2.アルドステロン 3.コルチコイド 4.テストステロン (正解:1) 分泌されるホルモンで選択肢を統一した。 選択肢はアイウエオ順。長さの順でもよい。 [Page20] ブラッシュアップ例:修正前 基礎代謝量について正しいのはどれか。 1.加齢によって低下する。 2.若年者ほど低い。 3.体表面積に反比例する。 4.体温の上昇によって低下する。 1と2が二律背反。 選択肢の順次性が不明瞭。 [Page21] ブラッシュアップ例:修正後 基礎代謝量について正しいのはどれか。 1.加齢によって低下する。 2.体表面積に反比例する。 3.体温の上昇によって低下する。 4.同一年齢では女性の方が男性より高い。 [Page22] ブラッシュアップ例:修正前 シナプス伝達について誤っている記述はどれか。 1.全か無の法則に従わない。 2.シナプス下膜で過分極が起こる。 3.薬物の影響を受けやすい。 4.可塑性をもたない。  正解肢(4)が二重否定。 [Page23] ブラッシュアップ例:修正後 シナプス伝達について正しい記述はどれか。 1.可塑性をもつ。 2.全か無の法則に従う。 3.薬物の影響を受けにくい。 4.シナプス下膜で過分極が起こらない。 設問文はなるべく肯定文にする。選択肢に肯定文と否定文が混在するが、半々なのでまあ良いだろう。選択肢は長さの順とした。 [Page24] ブラッシュアップ例:修正前  筋をすりつぶして紐状の標本を作成し以下の物質を加えた。この標本が顕著に短縮するのはどれか。   1.ATPとカリウムイオン   2.ATPとカルシウムイオン   3.グルコースとカリウムイオン   4.グルコースとカルシウムイオン  必ずしも悪くはないが、選択肢はもっとすっきりした方が良い。 [Page25] ブラッシュアップ例:修正後  筋をすりつぶして紐状の標本を作成した。ATPとともに加えると標本が顕著に短縮するのはどれか。  1.カリウムイオン  2.カルシウムイオン  3.ナトリウムイオン  4.マグネシウムイオン [Page26] ブラッシュアップ例:修正前 鉄欠乏性貧血について正しい記述はどれか。 1.男性に多くみられる。 2.ハンター舌炎がみられる。 3.フェリチンが減少する。 4.総鉄結合能が減少する。  必ずしも悪くはないが、疫学、症候、検査所見が選択肢の中に混在する。 [Page27] ブラッシュアップ例:修正後 鉄欠乏性貧血について正しい記述でみられるのはどれか。 1.鷲手 2.ばち指 3.スプーン様爪 4.ハンター舌炎  選択肢を症候に統一した。選択肢の順序は短い順で並べた。アイウエオ順でもよい。 [Page28] 討論の進め方 目的:問題ブラッシュアップの確認・・・問題の質向上 各グループ内役割分担:1題を8〜10分で検討 司会 2名(前半と後半で交代) タイムキーパー役 2名(前半と後半で交代) 書記役 2名(前半と後半で交代)・・全体討論で 使用する問題のPC入力も兼ねる テュータ 1名(取り纏め担当、助言役) 全体討論での発表役 1名 全体討論:   各グループから1題ずつ5分間でブラッシュアップ   内容を供覧・・・グループ討論の内容を共有する。 [Page29] 討論での注意 自分が作成した問題を批評されるのは決して心地よいものではありません。しかし、良問を作るという観点から、批評を甘んじて受けましょう。 知っている先生、先輩の作成した問題に意見を言うのも憚れます。しかし、互いの協力が良い問題につながるので建設的な意見を出して下さい。 タスクフォースの先生は高所から意見を述べ、全体的な取り纏めをお願いします。 全員参加がワークショップの基本です!! [Page30] 良質の問題をお願いします! ---------------------[End of Page ]--------------------- 各班発表用パワーポイント資料 [Page1] 解剖学 1班 修正前 設問 肩関節に関する筋とその作用との組み合わせで誤っているのはどれか。 選択肢 1.大円筋 − 肩関節の内転・内旋 2.小円筋 − 肩関節の外旋 3.棘上筋 − 肩関節の伸展 4.肩甲下筋 − 肩関節の内旋      答え 3 [Page2] 解剖学1班 修正 設問 筋と肩関節の作用 肩関節に関する筋とその作用との組み合わせで誤っているのはどれか。                          組合せ 選択肢                         1.大円筋 − 肩関節の内転・内旋 2.小円筋 − 肩関節の外旋 3.棘上筋 − 肩関節の伸展 4.肩甲下筋 − 肩関節の内旋 答え 3 [Page3] 解剖学1班 修正後 設問 筋と肩関節との組合せで誤っているのはどれか。 選択肢 1.大円筋 − 内転 2.小円筋 − 外旋 3.棘上筋 − 伸展 4.肩甲下筋 − 内旋 答え 3 [Page4] [Page5] 解剖学 2班 修正前 設問 正しいのはどれか。 選択肢 1.顔面動脈の拍動は外耳孔の前方で触れる。 2.後頭動脈の拍動は上項線付近で触れる。 3.上腸間膜静脈は下大静脈に開口する。 4.脳底動脈は左右の内頚動脈が合流したものである。  [Page6] 解剖学 2班 修正後 設問 動脈と拍動部の組み合わせで正しいのはどれか。 選択肢 1.顔面動脈―――外耳孔前方 2.後頭動脈―――上項線部 3.橈骨動脈―――手関節内側 4.後脛骨動脈―――足背部 答え 2 [Page7] 解剖学 3班 修正前 設問 延髄から起こる脳神経が支配しないのはどれか。 選択肢 1.耳下腺 2.涙腺 3.僧帽筋 4.舌筋 [Page8] 解剖学 3班 修正後 設問 延髄から起こる脳神経はどれか。 選択肢 1.副神経 2.顔面神経 3.動眼神経 4.三叉神経 解答 1 [Page9] 解剖学 3班 追加問題 設問 上記の問で選択した神経が支配する器官はどれか。 選択肢 1.眼輪筋 2.側頭筋 3.上眼瞼挙筋 4.胸鎖乳突筋 解答 4 [Page10] [Page11] 解剖学 4班 修正前 設問 脊髄について正しいのはどれか。 選択肢 1.脊髄表面は灰白質でできている。 2.脊髄の中心には中心管があり、脳室とつながる。 3.脊髄の下端は第5腰椎まで伸び、その下部は馬尾へと移行する。 4.脊髄から30対の脊髄神経が出る。 [Page12] 解剖学 4班 修正後 設問 脊髄について正しい記述はどれか。 選択肢 1. 30対の脊髄神経が出る。 2.表層は灰白質でできている。 3.中心管は脳脊髄液で満たされる。 4.第5腰椎の高さで馬尾へ移行する。 ---------------------[End of Page ]--------------------- パワーポイント [Page1] 臨床医学各論 5班 修正前 設問 鉄欠乏性貧血について正しい記述はどれか 選択肢 1.鉄が増加して赤芽球内でのヘモグロビン合成が障害されて発症する。 2.不飽和鉄結合能が低下する。 3.末梢血液中のヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値が増加する。 4.成人女性の約8%にみられる。 (正解肢.4) [Page2] 臨床医学各論 5班 修正 設問 鉄欠乏性貧血の検査で増加がみられるのはどれか。 選択肢 1.フェリチン 2.ヘモグロビン 3.ヘマトクリット値 4.不飽和鉄結合能 (正解肢.4) 検査項目に統一 [Page3] 臨床医学各論 5班 修正後 設問 鉄欠乏性貧血の検査で増加がみられるのはどれか。 選択肢 1.フェリチン 2.ヘモグロビン 3.ヘマトクリット値 4.不飽和鉄結合能 (正解肢.4) [Page4] [Page5] 臨床医学各論 6班 修正前 設問 甲状腺機能亢進症の症状でないのはどれか。 選択肢 1.頻脈 2.多汗 3.手指振戦 4.手根管症候群 答え 4 [Page6] 臨床医学各論 6班 修正後  設問 甲状腺機能亢進症の症状でないのはどれか。 選択肢 1.頻脈 2.多汗 3.手指振戦 4.手根管症候群⇒色素沈着 答え 4 [Page7] 臨床医学各論 7班 修正前 設問 尿路結石について正しい記述はどれか。 選択肢 1.患者数は減少傾向にある。 2.女性に多い疾患である。 3.シュウ酸カルシウム結石の場合は感染を疑う。 4.腎結石では症状に乏しい。 正答肢 4 [Page8] 臨床医学各論 7班 修正 設問 尿路結石について正しい記述はどれか。 選択肢 1.患者数は減少傾向にある。 2.女性に多い疾患である。→溶連菌感染で起こる。 3.シュウ酸カルシウム結石の場合は感染を疑う。→血尿を認める。 4.腎結石では症状に乏しい。→飲水制限を行う。 正答肢 4 → 3 [Page9] 臨床医学各論 7班 修正後 設問 尿路結石について正しい記述はどれか。 選択肢 1.患者数は減少傾向にある。(疫学) 2.溶連菌感染で起こる。(病因・病態) 3.血尿を認める。(症状・検査) 4.飲水制限を行う。(治療) 正答肢  3 [Page10] [Page11] 臨床医学各論 8班 修正前 設問  手根管症候群について誤っている記述はどれか。 選択肢 1.長期の血液透析に続発する。 2.母指球菌が萎縮する。 3.ファーレンテストが陽性となる。 4.手根管内圧が低下している。 選択肢3、4が二律背反  1=原因 2=症状 3=検査 4=病態 [Page12] 臨床医学各論 8班 修正後 設問 手根管症候群の原因でないのはどれか。 選択肢 1.上腕骨内側上顆骨折 2.長期の血液透析 3.妊娠 4.肥満 正解 1 ---------------------[End of Page ]--------------------- シンポジウム専門基礎科目の教授法 能動的な授業参加を促す授業実践 ― 盲学校における解剖学の授業を通じて ― 筑波大学附属視覚特別支援学校 教諭  工藤 滋 抄録  視覚は触覚と比較して圧倒的に多くの情報を収集できる感覚である。その視覚の活用が困難な学生を対象とする視覚特別支援学校(以下、盲学校と記す)の教育は効率の悪いものに見える。しかし実際には、盲学校から発信し得るノウハウもある。  授業における視覚教材と触覚教材の提示場面を考えてみると、視覚については教師が画像や動画を提示した際に、学生が一生懸命に見る場合と、ぼんやり眺めているだけの場合とがある。しかし、触覚を活用した学習においては、自然に触れているということはなく、常に自らの手を動かして観察することになる。つまり、視覚教材は受動的学習になる場合があり得るが、触覚教材は基本的に能動的な活動を促す学習と言えるのである。  こうした触察を主体とした学習に用いる教材であるが、市販の模型は眼で見ることを前提に作られているため、触察に適していない場合が多い。そのため、盲学校の教員は、重要な部分を極端に強調したり、重要性の低い部を思い切ってカットしたりした、触れて分かりやすい自作教材を準備している。これは鍼灸科における解剖学という科目の専門性に基づいた学習内容の厳選にほかならず、難しいことを易しく指導することにつながっている。  さらに学生が主体となって授業の中で能動的な活動をするために、学生自身が模型教材を操作する機会も設定している。重要な部位に絞った立体パズルは、組み立て作業を通じて、個々のパーツの形状と相互の位置関係を能動的に確認できる教材である。また、起始と停止を紐で結び、その紐を引くことで各筋の作用を再現できるよう工夫した模型は、「筋の走行が分かれば作用を推測できる」という筋系全般に関わる重要事項の理解を促すのに役立つ。こうした体験的な活動は、学習内容を印象づけるのにきわめて有効である。  能動的な活動を促す指導としては、触察教材以外に発問の工夫がある。発問は通常学習内容の理解の評価を目的に行うが、これから学習する内容を予想させる発問も有効である。既習事項から学生自身に予想させるような発問は、記憶の想起、思考、原語化という能動的な活動を促すからである。また、正解を導き出せた際には、自らの仮説が正しかった喜びを実感できるとともに、解剖学の知識を根拠を持って整理することの意義を再認識することにもなる。解剖学が必ずしも単純記憶の科目ではないということに気がつくことは、学習意欲の向上にとって極めて重要なことである。  以上述べてきた授業実践の工夫は、視覚を活用できる学生に対しても有用であり、今後盲学校からの情報発信が期待される。 ---------------------[End of Page ]--------------------- パワーポイント [Page1] 能動的な授業参加を促す授業実践 ―盲学校における解剖学の授業を通じて―  筑波大学附属視覚特別支援学校    工藤 滋 [Page2] 視覚の特徴(1) (写真:星空の写真) [Page3] 視覚の特徴(2) (写真:新聞の写真) [Page4] 視覚の特徴(3) 視覚教材は多人数対象の講義に適する。 「百聞は一見にしかず」 [Page5] 実践報告の目的 触覚は授業への能動的な参加の促進に有用 (写真:胃の模型に触れている写真) [Page6] ヒラメ筋線 脛骨体の後面上部を外上方から内下方に走るざらざらした線 (写真:ヒラメ筋線をピンクに色づけした脛骨後面の写真) [Page7] 触察の意義 30年間視覚障がい者のための手でみる博物館の館長を務めた桜井政太郎氏 百聞は一触にしかず (写真:桜井政太郎氏の写真) [Page8] 触察による学習の有用性 視覚による学習:受動的学習になることがある 触覚による学習:常に能動的な学習         触覚からの印象づけ [Page9] 市販の肝臓模型 (写真:肝臓模型の下面の写真) [Page10] 胆路の模式図 (図:模式化した肝臓外の胆汁の流れの墨字の図) [Page11] 自作の結腸模型 (写真:4つの特徴を強調した結腸の模型) [Page12] 鼻甲介・鼻道模式模型 (写真:各鼻甲介・鼻道を触察できる鼻腔の模型) [Page13] 自作模型の有用性 自作模型:重要点の強調   不要部分のカット      ↓↓   学習内容の厳選  難解な内容をやさしく指導 [Page14] 喉頭軟骨組み立て模型(1) (写真:左 輪状軟骨、右 甲状軟骨) [Page15] 喉頭軟骨組み立て模型(2) (写真:左 輪状軟骨と甲状軟骨、右 披裂軟骨) [Page16] 喉頭軟骨組み立て模型(3) (写真:左 輪状軟骨と甲状軟骨と披裂軟骨、右 喉頭蓋軟骨) [Page17] 喉頭軟骨組み立て模型(4) (写真:左 輪状軟骨と甲状軟骨と披裂軟骨と喉頭蓋軟骨、右 後方から見た喉頭軟骨) [Page18] 上肢帯菌運動模型(1) ―棘上筋の動き― (動画:棘上筋の動き) [Page19] 上肢帯菌運動模型(2) ―小円筋の動き― (動画:小円筋の動き) [Page20] 上肢帯菌運動模型(3) ―大円筋の動き― (動画:大円筋の動き) [Page21] 模型操作の有用性 学生自らによる模型の操作はきわめて能動的            ↓↓ 学習内容の印象づけに有用 [Page22] 視覚障害教育の有用性 ●触覚は授業への能動的な参加の促進に有用 ●視覚障害教育からの情報発信が期待される [Page23] ご静聴ありがとうございました。 筑波大学附属視覚特別支援学校 工藤 滋 ---------------------[End of Page ]--------------------- シンポジウム専門基礎科目の教授法 解剖学における教授法の実際 〜筋学総論について〜 森ノ宮医療学園専門学校 森 優也 抄録  初学者にとって解剖学は、大きな関門となっており、「地図の読めないヒト、道に迷うヒトは、解剖も迷う」ことになる。これは私の持論でもあり、解剖学を教授されている多くの先生方が感じていることでしょう。たとえば、目的地までの道順を教えるときに、「ファ○リーマートの角を右に」と教えても「コンビニの角を右に」と勝手に変換して覚えていて、道中の途中にセブ○イレブンがあればそこで曲がって道に迷い、二度とその場所には行きたく無くなることが考えられます。  解剖学にも同様、学生は普段使ったことの無い解剖用語を覚える時、正確に用語を覚えず、自分の言葉に勝手に変換して、知らず知らずのうちに解剖に迷い、解剖学が嫌いになるという図式が当てはまります。  このシンポジウムでは、嫌いになることを防ぐ一例として、筋学の導入部分での授業を紹介し、用語を正確にイメージさせるための手法について、参加された先生方と考える時間にしたいと思います。 ---------------------[End of Page ]--------------------- パワーポイント [Page1] 専門基礎科目の教授法 「解剖学の教授法 」 森ノ宮医療学園専門学校 森 優也 [Page2] 解剖学って ・専門学校3年間の教育内容の中でも、1年生で履修する科目である。 ・医学教育の入り口として重要科目と位置づけられる。     ↓  でも、学生は、何をどう覚えて良いか判らない。 [Page3] 学生に何をどう覚えさせるのか? ・解剖用語を覚えさせる。 ・名称を覚えさせる ・各臓器・器官の位置関係を理解させる。 ・各臓器・器官の簡単な機能や作用を理解させる。 ・鍼灸施術において皮下の組織がどのようなものなのか理解させる。 [Page4] 学生にとっては・・・ ・解剖用語は外国語? ・覚えることが多過ぎる(言葉を覚える作業)。 ・各臓器・器官の位置関係はイメージしづらい。※教材は2次元、人体は3次元。 ・どこまで・どれだけ用語を覚える必要があるのか判らない。 ・国家試験が基準なの?教科書が基準なの? [Page5] 教員の主張と実際の乖離 ・解剖はイメージが大事と言うけれど…    ↓  試験は結局→ペーパーで名称を答えさせる問題が多い。    ↓   単語を覚えてなければ成績は下がる。    ↓   嫌いになり、ますます判らなくなる。 [Page6] じゃあ…どうやって覚えるのか? ・名称が付く基準や用語・名称が付いた理由を理解させる。 ・名称を付けたのも人である。人がイメージした物体があるはず。 ・意味のない単語を羅列しているわけではない。 ・人間が作り出す工業製品は人の体の応用で有ることから、身近な工業製品を提示する。 [Page7] たとえば・・・名称の理由 (紡錘状筋の図) (図の名称説明:筋腹、筋頭、筋尾) 頭が二つで→二頭筋 上腕部にあるから→上腕二頭筋 三つは?四つは? [Page8] まずは興味を持たせる 最初は人体を構成する筋名から!! ・位置にちなんだ名称 : 大胸筋・大殿筋・肋間筋・棘上筋 ・走向にちなんだ名称 : 腹直筋・腹横筋・腹斜筋 ・作用にちなんだ名称 : 伸筋・屈筋・外転筋・回外筋・挙筋 ・形状にちなんだ名称 : 三角筋・僧帽筋・鋸筋・円筋 ・頭・腹の数による名称: 二頭筋・三頭筋・二腹筋 ・起始・停止による名称: 胸鎖乳突筋・腕橈骨筋・胸骨舌骨筋 [Page9] 教えるスタイルについて ・先生方は・・・・・ ・板書派? ・パワーポイント派? ・模型派? ・プリント派? ・図で覚えさすのか? ・言葉・単語で覚えさすのか? [Page10] 理想は・・・ ・系統解剖実習の必要性 ← 法律の壁 ・模型等の活用 ← 相当数の用意が必要 ・簡単な模型教材の作成(学生自身が作成) ← 時間がない ・スケッチは大事 ← 自主性の欠如 [Page11] まとめ ・制約のある中で解剖学を教えるには工夫がいる。 ・学生から理解できない事例の集積をする。 ・一つの方策だけでなく複数の方策を持つ。 ・解剖学の勉強だけでなく、身近な物体や事例に興味を持たせる(教員も・・・)。 ・学生の質云々は後にして、如何に興味を持たせるか?先生のキャラクターも重要。 [Page12] ご清聴ありがとうございました。 ---------------------[End of Page ]--------------------- シンポジウム専門基礎科目の教授法 「臨床医学各論における蝕察模型を活用した指導―腰痛の主要原因を中心に―に」 愛知県立名古屋盲学校 教諭 長ア 龍樹 抄録  はじめに:発表者は現在、職業科において臨床医学各論の授業を担当している。本科目における整形外科の単元では、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの腰痛を引き起こす疾患に関する学習内容がある。その発症メカニズムをわかりやすく説明できる模型を入手したので、教科指導に活用している。  模型の説明:本教材は、縦32cm、横22cmの板に、左が腹側、右が背側の第3〜第5腰椎を矢状断した高さ1cmほどの立体模型がついている。椎骨、椎間板はプラスティック、馬尾神経はスポンジで再現されている。ヘルニア、骨棘、分離・すべりに伴う脊柱管狭窄症状、骨粗鬆症による椎体圧迫骨折について、後面のレバー操作により再現できる。腰痛の主要原因を触察により理解することができる。本教材は、病院へ就職した卒業生から後輩への指導に役立ててほしいと寄贈されたものである。  指導の実際:専攻科理療科2年の生徒8名を対象に本教材を活用して指導している。教員が本教材を操作しながら疾患の説明をしている。2名の点字使用者は触察により、7名の墨字使用者は観察により、本教材の情報を確認している。  生徒の感想:本模型に対する生徒の感想としては「大変理解しやすい」「よくできた模型である」「複数学校で入手して多くの生徒が活用できるようにしてほしい」といった肯定的なものがある。その一方で「椎骨と椎間板の手触りが同じなのでわかりにくい」「神経根も再現してほしい」との要望がなされた。この点については、椎間板への「手触りの異なる素材」、「ビニールテープによる神経根」などを後付けすることで解消できる。教材保管の観点から、これらの加工については、原則、原型で保管するとともに、生徒の実態に合わせ、必要に応じて行ってはどうかと考える。  課題:臨床医学各論における本教材の利用価値は高いと思われる。今後は、各盲学校での入手方法、活用方法を検討するとともに、既製の教材や手作り教材による教育効果と比較することで、本教材活用の有効性を検証していくことが課題であると思われる。 ---------------------[End of Page ]--------------------- パワーポイント [Page1] 臨床医学各論における触察模型を活用した指導 ―腰痛の主要原因を中心に― 日本鍼灸手技療法教育研究会 10周年記念大会 愛知県立名古屋盲学校 長ア 龍樹 [Page2] はじめに 臨床医学各論における整形外科の単元では、 ・腰椎椎間板ヘルニア ・脊椎分離すべり症 ・脊柱管狭窄症 ・骨粗鬆症 ・変形性腰椎症 などの腰痛を引き起こす疾患を学習する。 [Page3] これらの疾患の発症メカニズムを理解するには、腰部の骨、関節、椎間板、靭帯、神経などの構造に関する知識の習得が不可欠である。 従来の解剖学で用いる腰椎模型では、運動学的な病理変化をとらえることが困難。 ・可動式のものが少ない。 ・実物大に近く、小さいために観察しにくい。 ・ヘルニア、分離・すべり、骨粗鬆、骨棘などをひとつの模型で再現しにくい。 [Page4] 本発表の目的 臨床医学における学習では、テキストによる疾患に関する知識の習得のみならず、模型や図譜等の教材活用による構造的変化を知ることで、疾患に対する理解が、より深まるものと考える。 本発表では、腰部の構造的変化を、ひとつの教材で、わかりやすく視覚障害者に説明できる触察模型を入手したので紹介するとともに、臨床医学各論の学習指導での活用状況を報告することを目的とする。 [Page5] 模型の説明 大きさ・構造・機能 ・縦32cm、横22cmのプラスチック板 ・高さ1cmほど浮き出た平たい立体模型 ・左が腹側、右が背側の第3〜第5腰椎を矢状断した模型 ・椎骨、椎間板はプラスティック、馬尾神経はスポンジで再現 ・ヘルニア、骨棘、分離・すべりに伴う脊柱管狭窄症状、骨粗鬆症に伴う椎体圧迫骨折を裏面のレバー操作により再現可能 ※本教材は、病院へ就職した卒業生から、3年前に「後輩への指導に役立ててほしい」と寄贈されたものである。 [Page6] 腰痛の主要原因模型全体像 (模型の写真:腰椎L3、L4、L5矢状面) [Page7] 模型裏面(操作レバー) (模型の写真:裏面) [Page8] @椎間板ヘルニア (模型の写真:椎間板から突起を神経方向に出す) [Page9] A椎間関節の捻挫 (模型の写真:椎間関節が少しゆるんだことを表す) [Page10] B脊椎分離症 (模型の写真:亀裂から棘突起を右に少しずらす) [Page11] Cすべり症 (模型の写真:椎体を左へずらす) [Page12] D変形性脊椎症 (模型の写真:椎体から骨棘を左右に出す) [Page13] E脊柱管狭窄症 (模型の写真:椎骨と突起からの肥厚部を神経部に出す) [Page14] F骨粗鬆症性圧迫骨折 (模型の写真:スカスカした状態の骨を下へ押し潰す) [Page15] 学習指導における活用状況 指導対象(本年度) 本校専攻科理療科2年生…8名      (墨字使用者6名、点字使用者2名) 活用する授業 臨床医学各論における整形外科の単元 ※単元指導期間中は常時携帯! [Page16] 学習指導における活用状況 活用方法 ・裏面の操作レバーを動かしながら、教師が疾患の説明をする。 ・墨字使用者には、数名で同時に観察してもらう。必要ならば触察する。 ・点字使用者に対しては、一人ずつに触察してもらいながら説明する。 [Page17] 学習指導における活用状況 (写真:全盲生徒が観察する様子) (ビニールロープ装着により神経根を表現) [Page18] 学習指導における活用状況 (写真:全盲生徒が観察する様子) (矢状断を説明するため本人の体の位置と照合) [Page19] 本全盲生徒の感想 模型の長所 ・解剖模型よりも大きく観察しやすい。 ・デフォルメされているので情報が整理しやすい。 ・可動式なので楽しみながら変化を学習できる。 ・ひとつの模型で複数の腰痛疾患が理解できる。 ・骨と神経が異なる素材なのでわかりやすい。 ・単純構造なので触ってもこわれにくい。 ・軽量で取り扱いやすい。 [Page20] 本全盲生徒の感想 模型の短所  ・解剖模型よりも「リアリズム」に欠ける。   模型の腰部は前彎していないため、L4−L5間のヘルニアが第4腰神経を圧迫していない。  ・触察で指を挟みやすい箇所がある。   基本的に触察目的で作られていないため、骨粗鬆症性圧迫骨折の説明で指をはさむ。 [Page21] その他の生徒の感想 墨字使用者 ・解剖学で使用する骨格模型よりわかりやすい。 ・骨格模型での学習後に活用するとよいのでは。 ・ユニークな教材だと思う。 ・腰痛疾患のイメージが整理できた。 ・理解しにくい他の疾患についても同様の模型がほしい。(例えば、内臓疾患など) 点字使用者 ・矢状断のイメージがつく者には理解しやすい。 ・椎骨と椎間板の素材が同じでわかりにくい。 [Page22] 模型についての問い合わせ状況 久光製薬の担当窓口に問い合わせたところ・・・ 「本模型は医療機関向けに制作した指導箋なので、一般向けにお渡しすることができません。また、在庫などもなく、盲学校様からのご要望ににお応えすることができずに申し訳ありません。」  と、丁重に断られた・・・・。  実際に模型製作に携わった業者についても紹介してもらえなかった・・・。 [Page23] 今後の課題 ・神経根、後縦靱帯、仙骨が再現されていないので、神経根性障害、後縦靱帯骨化症、腰仙部におけるすべり症などは観察することが困難。 ・神経根や後縦靱帯は、ビニールなどの別素材を一時的に装着して指導できる可能性がある。 ・スペアがないので、あまり「切った貼った」したくない。 ・同模型及びその他の疾患に関する同様の模型について入手方法を何とか検討したい。  ※同様の模型を作成してくれる業者の開拓など。 ・既製及び自作教材との教育効果の比較も必要。 ・全盲生徒の理解に関する有効性の検証が必要。 [Page24] ご静聴、ありがとうございました。 ---------------------[End of Page ]--------------------- シンポジウム専門基礎科目の教授法 「わかりやすい授業の教授方法 〜導入10分の工夫〜 貧血及び鉄欠乏性貧血について」 中和医療専門学校 伊藤  奨 抄録  臨床医学各論では疾患に関する概念や原因、症状、検査、治療及び予後などの医学的な知識を習得しなければならない。さらに多彩な疾患を取り扱うため、教授する範囲が広く、内容を理解するのが難しい科目の1つである。  導入は、授業の冒頭で授業の“目的”を伝え、展開に入る“きっかけ”を作り、学生を“盛り上げる”重要な部分である。そのため学生が授業に興味を示し、内容の理解を深める足がかりとなる。そこで、今回のシンポジウムでは臨床医学各論における導入部分を取り上げ、「わかりやすい授業の教授方法」の検討をしていく。  導入部分の模擬授業を通して、参加教員とディスカッションを行いながら、授業づくりのポイントや考え方などの意見を交換し、情報を共有し合いたいと考えています。また、臨床医学各論を教授する上での問題点などについても検討していけると良いと思っています。 ---------------------[End of Page ]--------------------- パワーポイント [Page1] 専門基礎科目の教授方法 臨床医学各論 わかりやすい授業の教授方法 〜貧血および鉄欠乏性貧血について〜 日本鍼灸手技療法教育研究会 [Page2] 臨各を教授する上で困難なこと ・教授内容が多い  疾患数:約270疾患 臨床医学各論(医歯薬出版株式会社) ・難解な部分が多い  複雑な病態かつ多彩な症状・所見 ・教授すべき基準の判断が難しい  レベル設定が難しい [Page3] 失敗談 いきなり授業!戦意喪失! 何が重要?何を覚えるの? [Page4] 授業構成 導入 5〜10分 展開 70〜80分 まとめ 5分 導入:(英)introduction  【名】(スル)  外部から導き入れること。引き入れること。  学習を始めるにあたり、児童・生徒に関心・興味をよびおこさせるための準備的段階。  大辞泉(小学館) [Page5] なぜ導入? 導入部分は約10分!! ⇒ 授業に取り入れやすい 学習の動機付け!! ⇒ 授業に引き込む [Page6]     教員   学生 授業  説明   把握 知識  確認 → 想起 課題  提示   疑問興味 [Page7] 授業構成 導入   授業進行の説明 病態に必要な知識を確認 疾患の興味付け 5〜10分 展開   病態理解を深め、病態と症状を結びつける キーワードとなる用語を強調し印象を残す 70〜80分 まとめ  キーワードを再確認 5分 [Page8] 授業項目 ・鉄欠乏性貧血(第10章 血液・造血器疾患)  臨床医学各論(医歯薬出版株式会社)  P221〜P222 ・鉄欠乏性貧血に関する国試の出題回数(第1回〜第20回)  あん摩:血液疾患の出題24回中14回 鍼灸 :血液疾患の出題17回中9回 [Page9] 鉄欠乏性貧血に関して ・貧血は比較的よくみかける疾患 → 学生は疾患のイメージ持っている ・症状の部分では貧血症状と鉄欠乏症状を混同してしまう → 貧血の定義や病態理解があいまい [Page10] 授業の導入では [Page11] チェックリスト@ @動悸、息切れがみられる はい・いいえ Aめまい、立ちくらみを感じる はい・いいえ B顔色が悪いと言われる はい・いいえ C朝起きられない はい・いいえ D疲れやすくなったと感じる はい・いいえ E首・肩こりがある はい・いいえ F食欲がない はい・いいえ [Page12] チェックリストA @物を食べると舌が痛い はい・いいえ A口角炎ができやすくなった はい・いいえ B物が飲み込みにくい はい・いいえ C爪が反り返ることがある はい・いいえ D朝食を食べないことが多い はい・いいえ E食事はインスタント食品が多い はい・いいえ Fダイエットした経験がある はい・いいえ [Page13] 第10章 血液・造血器疾患A A.赤血球疾患@(教科書P221〜222) a.鉄欠乏性貧血 学習のpoint ・貧血の症状は何か? ・鉄欠乏性貧血の特徴的な症状は何か? ・血液検査ではどの様な異常をきたすか? ---------------------[End of Page ]--------------------- 日本鍼灸手技療法教育研究会 第10回記念大会 全体アンケート結果 1.開催時期は適当だと思いますか? (円グラフ) n = 65 適当 70% どちらともいえない 22%  適当でない 8% ●「適当」の理由 ・いつ行われても同じだと思うので。 ・土曜日もしくは日曜日であれば、いつの時期でも大丈夫だと思います。 ・曜日としては土曜が良いので ・土曜日。定期試験等が終了している。 ・土曜という曜日は、学校の都合としては参加しにくいが、仕方ない部分が ・今まで通り日曜日よりは土曜日の開催をお願いします。 ・後期中間テスト中でありますが、土曜日のため適当。 ・12月は学会等が少ないため。 ・昨年までは11月連休の前週と記憶しています。12月よりは11月中旬の方が出席しやすいです。 ・試験が終わったところだから良い。 ・後期中間テスト後で、時間に余裕がある。 ・これだけの時間があれば、いくつかのセクションに分け、充実した内容となるため。 ・準備の時間を考えるとこの時期がよいと思います。 ●「どちらともいえない」の理由 ・期末試験と重なってしまっている。 ・期末テストの時期と重なるため ・定期試験前後にわたる。 ・学校行事と続くことがある。 ・学校によっては繁忙期のところがあると思います。 ・もう少し早めが良いかも。 ・できれば10月下旬〜11月上旬が望ましいです。多くの学校が入試時期と重なると思います。 ・11月中旬頃はどうでしょうか。 ・各先生が多忙になる前の12月より前の方が良いと思う。 ・初めての参加で勉強になりました。開催時期がどういう風に内容と関与があるかが分からず申し訳ありません。 ●「適当でない」の理由 ・できれば早い時期に。(例)7月・8月 ・年末に近く学校行事等が多く、参加することが難しい。また3年生は重要な時期なので、もう少しどちらかにずらして頂くと助かります。 ・定期試験前後にわたる ・各校とも定期テスト直前で問題作成に多忙だから。 ・国家試験願書提出の少し前なので、その担当者は参加しにくいので参加できる教員が限られてしまうかもしれない。 2.会場の設営はいかがでしたか? (円グラフ) n = 65 良い 79% どちらともいえない 12% 改善の余地がある 9% 「良い」の理由 ・きれいです。 ・きれいで交通の便がよい。 ・駅から近いので良いと思います。 ・会場が来なれている ・通いやすい。 ・今後も交通機関・アクセスの便利な場をお願いしたい。 ・交通の便も良く、部屋も明るくて良い。 ・スライドなどもみやすい。 ・スクリーンが大きくて見やすかったため。 ・スペース、空調等 ・十分な広さがあるため ・余裕をもって座りノートをとったりPCを扱ったりできた。空調も適度であった。 ・今後を考えるなら西よりを考える、関東はお断り。 ・ビデオを後半とらせていただきありがとうございました。 ・とてもきれいな施設で、とても良かったです。ただ、ワークショップの時に グループ内での座席が離れていて、話が聞きとれないことがありました。 ・とてもキレイな会場でした。しかし、グループワークの時に、グループ内での席が作りにくかったので、そこだけが気になりました。 「どちらともいえない」の理由 ・ワークショップには適さない。 ・ワークショップが大変やりづらかった。シンポは良かったです。 ・ワークショップの際に、スペースが狭く不便でした。(イスが動くか、回転すると楽だったかと思います。) ・ワークショップグループ別の着席がわかりにくかった。 ・グループワークをやるには固定されたイスや机だとディスカッションがしにくい。 ・話し合いをするにはもう少し向かい合えるスペースがあった方が良いと思います。 「改善の余地がある」の理由 ・パワポ中心だとつらい部分がある ・グループのディスカッションは不向きな会場だった。 ・大学講義用の前向きの席だとワークショップ時に議論しにくい。 ・ワークショップ時、グループをするためのセッティングが必要。 ・グループ班がわからない。 ・ワークショップの時、集まって話しやすい机と椅子が良いと思いました。椅子が固定されているため、後ろを振り返る先生が大変そうでした。 3.ワークショップ 「良い試験問題の作り方」はいかがでしたか? (円グラフ) n = 65 満足 68%   普通 28% 不満 2% 不明 2パーセント 「満足」の理由 ・色々な方の話が聞けた。 ・具体的で勉強になった。 ・とても勉強になりました。 ・とても考えさせられた。 ・考え方が、とても参考になりました。 ・大変参考になりました。 ・参考になりました。奈良先生を迎えたのが良かったです。 ・今後参考になりそうなことを沢山聞けた。 ・本校でのやり方が間違ってないことが分かって良かった。 ・ていねいなコメントでわかりやすかったです。 ・グループを作って意見を出し合って問題を見ていき大変勉強になった。 ・参加感があり良かった。 ・参加者全てに役割が与えられており、よかったと思います。 ・わかりやすかった。ワークショップも良かった。 ・いろんな先生、特に専門学校の先生とお話ができて、盲学校の先生とも交流ができたので。 ・理教連の先生方の考え方や取り組み方が分かってよかったです。 ・興味があり、勉強がありました。参考にさせていただきます。自分の班で作成した問題、連問等で知識の理解を見ていきたい。 ・第三者の方々に見ていただいて、言葉の使い方等で気をつけるポイントが勉強になった。 ・他の先生方のご意見を聞かせていただいたり、作成問題を見たりする機会になったため ・グループワークの人数バランスも良く、最近多く見られるKJ法でなかったのが良かった。 ・四者択一問題を作る上でのヒントをたくさん頂け、ありがたかったです。手を加えることで問題の質がみるみる変わっていくことがわかり、驚きました。とても参考になりました。 ・大体良かった。各校の先生方より多くの意見が出て参考になる点が多かった反面、司会・進行・書記などグループ分けなど含めてあまりに機械的な振り分けではなかろうか。 ・設問内容、選択肢をシンプルに作ることについて勉強することができて良かった。問題指向型、タキソミーV型、W型について知りたかった。→次回お願いします。 ・まだ初任のため、試験問題の作り方については、初めて聞いたため、非常に参考になった。 ・学校協会の勉強会と同じ内容であったが、再度確認できてよかった。 ・奈良先生のファンなので。 ・教員全員が内容を理解すべきだと思います。 ・自身で作成した問題を多くの先生に見ていただき、コメントをいただける機会は貴重である。 ・自分の作った問題を客観的にみることができて良かったです。また色々な問題を見られてとても良かったと思います。 ・非常に活発に議論・検討ができたことに加え、問題作成上注意する点が整理できた。 ・四択を作るコツ、注意点がよく分かり、試験や練習問題作成に即、活かせる。 ●「普通」の理由 ・なかなか難しさを感じました。 ・グループ内で役割分担に差がある。 ・少し展開が早かった。 ・時間が足りなかった。 ・グループ全員の検討に時間がかかった。 ・発表までの時間が短く、発表内容が浅い。 ・もう少し時間を。パワポ中心は困る(読んでほしい。) ・時間が足りないように感じました。(1グループの人数が多いのが原因と思います。5〜6人が議論しやすいのでは) ・内容は良い。しかしグループで討論する時、大きい部屋で同時に行うため、グループ内の人の声がききとりにくい場合があった。グループ討論は部屋を分けるか、グループの間隔をあけて欲しい。 ・できればテーブルを囲めれば ・事前にどのようなものかイメージできていれば他の人の問題に対しても代案が用意できたと思うので、事前の十分な説明が欲しかったです。 ・パワーポイントでの発表時も、「ここ」など指示語は使わず、問題文は全部読み、説明して欲しかった。パワーポイントを使用するのであれば事前に教えてほしかった。 ・教育上の方向性によって、問題の構造は変わる。そのぐらいは皆わかっていると思うので、本日の問題作成方向が「良い」とは言えない。余分な肉をそぐ、基本的な事が出来てないようなので、そういったワークショップで良いと思う。 ・もっと独創的な内容を期待していました。しかし問題作成には活用できそうです。 ・出題テーマのみの設定で、問題・選択肢作成までやるともっと議論がメンバー間で活発になると思われた。 ・大変勉強になるところが多かったが、試験の目的が複数あり得る中で、学習指導の中での定期試験のあり方と、最終的な能力の測定のみを目的とした国家試験のあり方とが一緒にされている様な講演内容に多少の不満を覚えた。 「不満」の理由 ・講師があはきの国試問題を認識(理解)していなかった。もう一段階上の内容(タキソノミーの型)について聞きたかった。 ・あるグループからの問いかけがなければ、単純想起型の問題のみの説明になりかねなかった。 4. シンポジウム「専門基礎科目の教授法」はいかがでしたか? (円グラフ)  n = 65 満足 69%   普通 26%   不満 0% 不明 5% 「満足」の理由 ・大変勉強になりました。 ・とても参考になりました。 ・色々参考になりました。 ・特に学校協会さんの発表はためになる。 ・模型の話が興味深かった。専門学校の話を聞く機会がなかなかないので良かった。 ・盲学校での実際を知ることができたので良かった。 ・盲学校と晴眼者の学校とで良かったと思う。 ・専門学校、盲学校の各々の工夫している事がわかりました。参考になりました。 ・4人の先生方の普段の授業の工夫を知る事ができ勉強になった。 ・先生方みなさんが本当に工夫されていて、参考になりました。 ・シンポジストの先生の様々な指導法や工夫について知ることができ、大変参考になりました。 ・率直に具体例を挙げていただいたので参考になった ・教材の作り方が参考になった。 ・教材として参考になるものが見られた。 ・デフォルメした模型、用語からの説明、市販(?)模型の応用、興味を持たせる導入等参考になりました。指導に活かしていきたいです。 ・4名のシンポジウムを聴いて初心に戻れた。 ・新鮮な角度からの講演でした。 ・改めて授業の工夫を考えさせられました。 ・私は解剖、臨各共に担当していないが、他の科目にも関連する要素があり参考になった。 ・4人の先生方の様々な教授法を聞くことができたこと。明日からすぐに実践できることであった。 ・それぞれの先生方の学生への配慮がよくわかりました。目が見える学生への指導は楽なんだろうなと思っていたが、そうではないこと、先生方のご苦労を知りましたという意見が心に残り、学生に伝えたいと思いました。様々な教授法の仕方がわかり勉強になった。 ・先生方の様々な授業に対しての話を聞くことができて、自分の授業はまだまだ不足している事が多いと思い、勉強になりました。 ・導入でいかに印象に残るようにするかが大切であることを学ぶことができて良かったと思います。 「普通」の理由 ・参考になることも多くあった。すでに実践していることもあった。 ・良かった面もあったが、目新しさがなかった。 ・専門学校の先生が授業の導入に苦慮され、工夫されていることがよくわかりました。 ・専門学校と盲学校の一端は相互理解ができてよかった。 ・解剖の咽頭の組み立て模型や筋の可動模型は興味深く面白かった。 ・解剖に関しては、触察と模型の使用の仕方が参考になった。 ・触覚の重要性を再認識した。 ・視覚に働きかける方法と触覚に働きかける方法が示される形になった部分があり、視覚の方法は限定的に活用できるかが難しい部分もある。解剖と臨床医学各論を教えていると更に細かく理解したと思う。 ・会場からの実践やとりくみも聞きたかった。 ・ディスカッション時間やそれを促すしくみがあると良いと思う。 ・理教連、協会から2名ずつ教授法により、自分がかかえている問題と共通する部分があり、たいへん参考になりました。 5.日鍼教第10回大会のご意見 ・またあったら参加したい。 ・来年も参加したい ・今後も定期的にこのような会を開いて欲しい。(試験問題・教材の作り方) ・引き続いて行っていければと思います。 ・これからも、指導法等教育に関わる勉強会を継続して欲しい。 ・交通の便も良く、内容も満足出来るものだった。晴天なら良かった。 ・毎年興味深いテーマをありがとうございます。 ・準備していただいた方、おつかれさまでした。 ・盲学校の現状や教育が分かっていなかったので、少し理解できた気がしました。こういう機会は無いので勉強になりました。 ・研究発表があるとなお良かった。 ・実技希望 ・技術研修会を復活させて欲しい。 ・出席者参加型で良かった。 ・グループでのまとめの時間がもっとあると良い。 ・ワークショップ形式はとても良いと思います。 ・ワークショップらしいワークショップができ、良かったと思います。 ・ワークショップの際の机の配置により、声が聞こえづらく話がしにくかった。 ・他の科目も行って欲しい。 ・問題作成検討のやり方や、みんなで良いものができて良かった。 ・四択問題や授業の展開にすぐに活かせる内容を伝えていただき、大変参考になりました。 ・問題作成の続編を希望します。 ・参加型ワークショップがあり、大変良かった。PPTを使っての説明が多かったが、もう少し内容についての説明があればよかったと思う。 ・問題は読み上げしましょう。(これは何年も前に、筑波大の教授にも指摘したが)だから全盲の人は寝てますよ。 ・各パソコンにマウスをつけて欲しかった。医学用語がうまく変換されなかったので、事前に医学用語を登録した方が良い。 ・1日の内容としては、タイトにまとめられていてよかった。 ・盲学校と養成学校で教えている先生方の交流のみならず、共通の課題を認識できた意味で、とても良かったと思います。 ・理教連、学校協会両方の先生方が参加し、互いの学習について意見交換できるとても良い有意義な会だと思っています。今後もこのような形で続いていくと良いと思います。 ・盲学校、専門学校共に交えたワークショップ、また視覚障害・晴眼者両者の先生方のご苦労された点、また指導に対する情熱が伺えて非常に有意義だった。 ・今回のように理教連と学校協会の情報交換ができると良いです。 ・授業実践について、さまざまな盲学校・専門学校の取り組みを拝聴させて頂きたい。 ・視力障害のある先生方の教育に対しての悩みなど、普段接することのない問題点ですが、同じ資格を持つ者として非常に刺激になりました。 ・盲学校での授業のご苦心が分かり、有意義でした。身体の目ではなく、心の目を開かせる授業でなければならないのだと、日頃の自分の怠慢を反省しました。盲学校の先生方と知り合いになり、様々なお話をうかがえたのがよかったです。教授法の実技篇を企画して頂けますようお願い申し上げます。 ・盲学校の先生方の意識、熱意の高さを感じました。 ・盲学校が50分授業という点に大変興味が湧きました。 ・盲学校と養成学校とで共通の課題があることが理解できて、有意義であった。 ・盲学校での話を聞くことができて、普段はなかなか入らない情報だったのでよかったです。これからも、この様な機会があれば良いと思います。 ・盲学校での教育方法について全く知識が無かったのですが、触覚を用いた方法や模型の作成について等、とても勉強になりました。この様な機会があればまた参加させていただきたいと思います。 ・それぞれの先生方の学生への配慮がよくわかりました。目が見える学生への指導は楽なんだろうなと思っていたが、そうではないこと、先生方のご苦労を知りましたという意見が心に残り、学生に伝えたいと思いました。 ・授業内容については、どの先生方も問題点をお持ちだと思います。今後もお互いに勉強し合える内容をお願い致します。 6.今後の日鍼教の活動に対する要望 ・お疲れ様でした。 ・またよろしくお願いします。 ・頑張ってください。 ・活動に期待しています。 ・学校協会と理教連でまだまだ壁があるように思います。 ・理教連と学校協会の情報交換ができると良いです。 ・学校協会と理教連との大切な情報交換の場。共に課題に取り組む(生徒の実態は同じ)。 ・学校協会と理教連のさらなる連携を望みます。 ・盲学校さんの授業における工夫についてもっと知りたいと感じました。また参加したいです。 ・今後も視覚障害・晴眼者の鍼灸手技療法教育状況と、就労の現状を中心に取上げ、両者の枠をこえた交流をぜひ図って欲しい。また各盲学校の現状を、気軽に意見交換できる場の提供を、今後もお願いしたい。 ・色々な学校の先生との意見交換、また同じような苦労を感じていられる話が聞け、頑張ろうと思いました。 ・各学校 職員・生徒へ(授業)、地域特色の取り組みについて ・教育活動に役立てられる内容で、実施できるもの。 ・教育指導に関連した内容を希望します。 ・教育に関わる内容を中心に研究会を開いて欲しい。 ・今の学生はなかなか理解するということが難しい人が多いと感じています。その中でどのように授業を行って理解させていっているか等のお話を先生方に聞かせて頂ければと思います。 ・生理学と病理学に関しても何か行っていただきたいです。 ・色々な実践の発表や交流の場となるような会であってほしいと思います。 ・今後も具体的な内容に絞り込んだワークショップを展開して頂ければと思います。 ・実技の内容を取り入れて欲しい ・また実技の講演をお願いしたい。 ・特に期待しておりません。 ・点字板忘れました。PDFファイルは音声に対応しないのでスクリーンリーダーユーザーは困ります。TXTデータもアップお願い致します。ありがとうございました。 ・資料について、事前資料がエクセルでした。テキストなどであれば利用しやすい。 ---------------------[End of Page ]--------------------- 平成24年度 日本鍼灸手技療法教育研究会 第10回総会 議事録 日時:平成24年12月1日(土) 16:20〜16:35 会場:筑波大学東京キャンパス文京校舎 多目的講義室 司会:松下淳二理事 出席者数: 90名 議題 第一号議案 平成23年度 事業報告          平成23年度 決算報告・監査報告  (資料:決算書) 第二号議案 平成24年度 事業計画案          平成24年度予算案 (資料:予算書)          新役員の選出   (資料:役員名簿) 第三号議案 その他 議長には富安猛副会長が選任された。 書記には庄田なおみ理事、寺崎直理事、議事録署名人には遠藤好美理事、松峰理真理事が選任された。 第一号議案 平成23年度事業報告について米田好孝事務局長より、役員会を3回及び学術大会を1回行った旨が報告された。  平成23年度決算報告について高橋雄輔会計より説明がなされた。また森岡裕貴監事より監査報告がなされた。  以上の事柄に関し、全員一致で承認された。  (資料参照) 第二号議案  平成24年度事業計画案について米田好孝事務局長より、役員会を3回および平成24年12月1日に学術大会を行なった旨が報告された。  平成24年度予算案について高橋雄輔会計より説明がなされた。  平成23年度役員の変更について米田好孝事務局長より、新役員として 武藤永治理事(国際メディカルテクノロジー専門学校)が就任する旨が報告された。 以上のことがらに関して全員一致で承認された。 第三号議案  その他の議案については、提案はなかった。 最後に後藤治久副会長より挨拶をいただいて終了した。                                 平成24年12月1日                                 議長 印                                 議事録署名人 印                                 議事録署名人 印 ---------------------[End of Page ]--------------------- 鍼灸手技療法教育 第9巻 Education of Acupuncture and Manual Therapy Vol.9 平成25年 発行 発行:日本鍼灸手技療法教育研究会 編集:『鍼灸手技療法教育』編纂委員会 委員長 米田好孝 〒250-0875 神奈川県小田原市南鴨宮2-35-4        神奈川衛生学園専門学校内 Tel 0465-48-3929 Fax 0465-47-9826 ---------------------[End of Page ]---------------------